写真で見る海軍糧食史 pdf無料ダウンロード

写真で見る海軍糧食史

によって 藤田 昌雄


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写真で見る海軍糧食史 pdf無料ダウンロード - 内容(「BOOK」データベースより) 海軍兵食のルーツとなった幕末海軍から昭和海軍にいたるまで、写真220枚・イラスト・図版・メニュー一覧・レシピ・詳細データ表を駆使して、わかりやすく解説した海軍食のすべて。ウンチク満載の「海軍の食事」アラカルト。

写真で見る海軍糧食史の詳細

本のタイトル : 写真で見る海軍糧食史
作者 : 藤田 昌雄
ISBN-10 : 4769815638
発売日 : 2014/1/1
カテゴリ : 本
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海軍の食事について解説した本。江戸時代の咸臨丸の頃からの話が載っている。最初の数ページを除いて全て白黒だが、写真や糧食についての資料がたくさん掲載されている。日本海軍における糧食の沿革は、大きく以下の3つに分類されるという。ただし、実際にはそれぞれの時代において細かな改変や改良が行われている。・第1期:明治健軍から明治15年。無標準金給時代。・第2期:明治16年から明治23年。標準指定金給時代。・第3期:明治23年から昭和20年。兵食品給時代。日露戦争のときに陸軍兵士の多くが脚気に見舞われて苦戦の間接的な原因になったことは有名だ。それに対して海軍は、遠洋航海においてこの問題により早く直面しており、英海軍には脚気がいないことから、ビタミンの存在が科学的に明らかになる以前から欧米式の食事をかなり取り入れることで対処していたことがわかる。そのような食事は兵員にはあまり評判はよくなかったようではあるが、いろいろな改良を加えながらも、パン食やビスケットや塩漬肉、コーンビーフなどが早くから登場している。缶詰も積極的に採用されているが、当初は国内メーカーの技術的な問題によって不良品が多かったようだ。米にしても、胚芽部分が多く残るように精米具合を低くしたり、麦を混ぜたり様々な工夫が重ねられたことがわかる。そして、「間宮」のような糧食を支える補助艦も登場する。特に「間宮」の羊羹は絶品で「間宮羊羹」と言われて評判をとっていた。また、戦艦「比叡」は高松宮親王が乗り込まれていたため、士官食用として「箱根富士屋ホテル」の次席コックを雇用していたという。潜水艦と海軍航空隊の厚遇ぶりも目に付く。潜水艦は狭い空間で食糧貯蔵の空間も限られることからビタミンB1の多量補給が規定され、同時に無洗米や無骨獣魚肉が導入され、長期間の潜水においても耐えられるように加工のいらない食料が多く積まれた。航空部隊においても、牛乳540ccないし鶏卵180gと特殊栄養食が増加食として提供され、不時着時を想定した乾パンと缶詰をベースにした非常食も用意された。3時間以上の飛行においては航空弁当も支給されている。一方、陸戦隊についても弁当の供給が行われているし、石炭搭載作業をはじめとした重労働に従事する場合は非常労働食が与えられている。夜勤に就く者に対しては夜食が出されている。つまり、現場の勤務状況や特性に合わせて、かなりきめ細かく食事についての配慮がなされていたことがわかる。海軍兵学校における多数での食事の様子は壮観だ。重巡洋艦「高雄」での調理の様子や士官室の写真、様々な調理釜の図解もある。海軍において貴重な真水の有効利用に関する話も興味深い。太平洋戦争の戦況が悪化した時期のページが少ないのはちょっと不満だが、陸軍同様に「現地生産」が奨励され、そのための組織が創設されていたことにも触れられている。物資不足から、金属を使わない缶詰とか、輸送効率を求めた脱水缶詰、1缶1食用缶詰の開発も行われている。当時の一次資料を丹念に調べてまとめられた、海軍の糧食に関する貴重な本である。

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